今一旅の 逢うコトもカナ

いつか読み返して笑う、その日のために・・・

左手

 私は右利き。左では何もできないほど不器用(>_<)
 でも、そんな私が今ここにいるのは左手があったから。そう・・・左手で大惨事を回避したから。


 季節は初秋、2度目の階段落ちの時。*1中学生の私は少し急いでいました。
 階段に差し掛かったときのことです・・・気付いていなかったのですが、靴の紐がほどけていました・・・そしてその紐を自分で踏んでしまい、そのまま下へダイブ・・・。


 落ちていく短い時間の中で少しだけ冷静だったのは『このまま落ちると、死ぬかも(>_<)』って思った事。あれは走馬灯の少し手前だったのかもしれません・・・。
 しかしその時、珍しく左手に手提げカバンを持っていました。それと冷静な頭もありました^^;

『このカバンを下に挿めばクッションになるかな?』

 と落ち始めてから気付き、地面と私の頭の間にカバンを挟み・・・そして頭から激突。
 結局、その時の怪我は左手に『ひび』が入った程度で済みました。
 ありえないほどの頑丈さです、私。首とかに全く異常がなかったのですから^^;


 しかしそんなに甘くはありませんでした。
 その時はなんともなくても、後で響いてくることもあります。医者も多分ひびに目がいって、見逃したのかもしれません・・・それに気付いたのは寒くなってきた時のこと。
 耐えられないほどではないのですが、気になって集中できなくなる痛み・・・私の場合は寒くなったり、気圧が変化すると傷むのです、左の手首が(>_<)
 それは年が経つにつれて悪化し始め、働き始めてから数年経った頃からはさらに悪化して、冬場に手を暖めるものなしでは出かけられないほどに・・・。


 けれどこの痛みが来るたびに思い出すのです・・・あの時の事を。
 私の全てを支えてくれた、左手の事を。

*1:今までに3度落ちてます^^;